気づくと夕陽が窓に差し込んでいて
急いで海へ行ったけど、もう陽は沈んだあとだった。
「もう少しフツウの子育てをしましょうよ。」
「子供っていうのは、遊園地とかが好きなんですよ。」
そうとは限らないと思う。
私は、子供のときから、そんなとこに行きたいなんて思わなかった。
ディズニーランドの魅力も解らない。
だいたい、ディズニーの映画もほとんど知らないし
興味もそそられない。
「ハル君もそんな人にしたいんですか?」
「ハル君も、そうなってしまうんですよ。」
親と同じになるとは思わないんだけどな・・・
”フツウ” を振りかざされるのは好きじゃない。
そんなものを持ち出されたら、私は何も言えなくなる。
ハルとまた一緒に住めるんだろうか?
ハルはどうしたいんだろう?
ハルと離れて16日が経過。今日は2回目の面談。何がどうなのか、よくわからないけど、
一緒に居ないことに慣れてきたのは確かだな。
大事なところでしっかり見ててやれず、
余計なところで甘やかしているらしい・・・
その大事なところが何処で、
余計なところが何処なのかが、さっぱり解らないのだけど、
そういう事を言葉で説明するのが非常に難しい事はよく解る。
私がうっくんに説明できなくて困っていることと同じだ。
そういう事は感覚で解るべきなんだ。
あと、私もうっくんも、ハルの気持ちが中心に無いらしい。
むしろハルが私達に気をつかってあわせていて
そういう点ではハルのほうが大人だとも言われた。
言われていることは、解った。
解ったのと、改善できるのとは、また別だけど・・・
今日は暑かったし、疲れたみたい。
海でボッーとしていたら、眠ってしまっていた。
カラスの声でビックリして目が覚めたら
すっかり陽が落ちた後だった。
暖かいと何処でも眠ってしまって危険だ。
どんどん自信が無くなってゆくし、
ワケがわからなくなってゆく・・・
「今日もいいお天気ですよ。」
「何処かへ行ってきたらどうですか?」
毎日、うっくんにそう言われて、どうして毎日、晴れてるんだろう?
全然、全く何処にも行きたくないのに・・・
なんて思いながらも家に居たらダメっぽい空気に負けて
仕方なく出かけていた。
今日も、そんな感じで歩いて動ける範囲をフラフラ。
人の居ないとこへ行きたくて防風林に 入ったら蕨↑を発見。草をかき分けないと見つからないし、足下ばかり見ていると密集してる松の下枝や低木に刺さるしこの足だと、すぐに斜面を滑り落ちてしまう。
それでも、そこそこの収穫に満足。
灰汁抜きを済ませ今は冷蔵庫に。さて、明日はこれを何にしようかな。
やはり外に出ると、かなり気分転換になっているんだと思う。
今日も大きな夕陽だったけれど、
空をあまり紅く染めることなく沈んでしまった。
家のカギを持たずに出かけていて、戻ったらカギが閉まっていた。
うっくんに電話をすると、佐潟にいるとか・・・(屮°□°)屮

ハルと、うっくんの間の溝を埋めるには
私がもっと、うっくんに解ってもらえないとダメなのだと思う。
うっくんには、どれだけ伝えても伝わらなくて、もどかしい。
こんなに話をしても、理解してくれない寂しい気持ちを
ハルが、ずっと支えてくれていたのだと思う。
私はずっとハルに頼ってきていて、
ハルに負担をかけていたのだと思う。
「ハルが早く帰って来ないと、生活が立ち直らない」
うっくんは、そう言う。
私の行動がメチャクチャに見えるんだろうなぁ。
夕方、久し振りに海へ行ったら、ヒラタブンブクの破片が沢山。
どの貝ベルトにもブンブクの破片 がふんだんで、探さなくても
目につく。こんな日はめずらしい。
こんなことなら、今日は朝から海で過ごせばよかった!
ハマエンドウ↓も咲き始め海岸も春らしさが漂ってきた。
このまま、暖かくなるといいのになぁ。
日々、またハルと暮らす自信が無くなってゆく。
自分のできてないところばかりが見えてきてしまうから、
連休明けにハルと会うのも怖くなってきている。
「ここがお家だったらなぁ・・・」なんて言わせてしまっていることに
うっくんは落ち込まないどころか、ハルが今後、家に戻ってきたあと
気にくわないことがあるたびに、「児童相談所へ電話する!」とか、
「児童相談所へ戻る!」と、親を脅すだろうから、迷惑な話だ。
なんて言っている。
そうならない環境をつくろうよ。とは、思わないんだな・・・
と、ガッカリしてしまう。
前回、別れぎわにハルが
「ガンダムのゲームを買って!」と私に言った。
私がうっくんに聞いてみないと・・・と、返事をすると
「じゃあ いい!」と、ハルは、うっくんに、ねだってみようともせず
簡単に諦めてしまった。
うっくんに頼んだら、そんなモノを欲しがることじたいを否定する
酷い言い方をされることが一瞬で浮かんだのだと思う。
それについて、うっくんに聞いてみると
私が、うっくんを説得したらいいと思っているんじゃないか。
と、うっくんは簡単だった。
あのとき、私はハルにどう答えたらよかったんだろう?
うっくんに「ゲームを購入するつもりはありますか?」と聞いた。
うっくんは、どうしようかな・・・と、言ってから
私がゲームづけにならないか確認してきた。
ご飯を食べないのも、夜、眠らないのも、ハルも酷いけど、
私の方がもっと酷いから。と、言われた。
確かにそうだ。
ゲームだって、私の方がハマッテしまう可能性は高いな。
私に問題点が無いわけがないのに、ハルが望む改善点に
私についてのことが全然無いのはどうしてだろう?
ハルにとって、実害が無く気にならないことばかりなのだろうか?
それとも言いにくいのだろうか?
どちらにしても、問題は、うっくんだけじゃない。それはよく解る。